水族館プロデューサー、中村 元(なかむら はじめ)さんとは。

水族館や動物園関係者の間では超有名人でも、一般の方にはあまり知られていないという方がいます。

今回はご紹介する日本で唯一の「水族館プロデューサー」、中村 元(なかむら はじめ)さんもそのお一人。

その存在を知るだけで、次に水族館や動物園をおとずれた時に以前とは違う視点で見ることができ、新たな発見や楽しみが生まれるのではないでしょうか。

こっこ

それでは、水族館プロデューサーのお仕事をのぞいてみましょう!

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目次

中村元さんのプロフィール

中村元さんのプロフィールを簡単にご紹介します。

  • 本名 中村 元 (なかむら はじめ)
  • 生年月日 1956年三重県生まれ
  • 職業 水族館プロデューサー 
  • 経歴 1980年大学卒業後、鳥羽水族館に就職。アシカトレーナーと特別展担当を兼務。鳥羽水族館の副館長まで勤めあげ、「世界初の順路のない水族館」としてリニューアル。集客でも大成功を収めた。2001年に45歳で日本初の水族館プロデューサーとして独立。その後、新江ノ島水族館、男鹿水族館、サンシャイン水族館など多くの水族館リニューアル展示を手掛け、国内外問わず水族館に新たな息吹を吹き込んでいる。

水族館プロデューサーって、どんな仕事?

「水族館プロデューサー」という言葉は日本では聞きなれませんが、それもそのはず。なぜなら中村さんは日本唯一の水族館プロデューサーだからです。新たな展示を考案し、リニューアル改修をすることで水族館を生まれ変わらせることが主なお仕事です。

とある番組で、ビルの中の水族館など制約がある中であっても「世界一素敵な水中を作るぞ!と考えるのが水族館プロデューサーの仕事」とお話しされていたのが印象的でした。熱いハートを感じますね。

中村さんがプロデュースを手がけた水族館のおすすめ展示は、以下のとおりです。

  • 円山動物園「ホッキョクグマ館」
  • マリンワールド海の中道「磯波水槽」
  • 北の大地の水族館 「滝壺の水槽」「凍る水槽」

この中でも、管理人が特に好きなサンシャイン水族館の展示について、ピックアップしました。

サンシャイン水族館「海月空間(くらげくうかん)」

サンシャイン水族館の展示テーマは「天空のオアシス」。「海月空間」は、それを宇宙まで広げて天の川をイメージして制作されたそうです。観覧者を半円形の水槽で囲み、真っ暗な空間の中にクラゲを見ていると、あたかも自分がクラゲの宇宙に浮いているかのような感覚になります。

また東京のビルの谷間をペンギンたちが飛ぶように泳ぐ、「天空のペンギン」も合わせて見てもらいたいです。

ひれあし担当の管理人としては、ひれあしさんたちが頭上に流れてくる「サンシャインアクアリング」が気になっちゃうます…(笑)。

イベント「中村元の超水族館ナイト」に参加してご本人に会おう!

2008年から「中村元の超水族館ナイト」と題して、毎年東京や大阪でイベントを開催しています。トークライブ形式で、毎回満席の人気イベントになっています。

なんとイベント終了後には「打ち上げ」なるものもあります。

こっこ

ご本人とお話できるチャンスがあるなんて、嬉しいですね!

私は中村さんに一度お会いしたことがあるのですが、竹を割ったような気持ちの良いお人柄だったことを良く覚えています。当時は学生であったので、緊張して全然お話できませんでしたが…。

2024年春 中村元の超水族館ナイト

せっかくなので、今年最初に開催されるイベントについてご案内します。

  • 中村元の超水族館ナイト 2024春 vol.46 〜命の輝く水族館〜詳細はこちら
  • 開催日 2024年2月24日
  • 前売り券 1月24日(水)10時からPeatixから発売予定
  • 補足情報 イベント後の打ち上げに参加希望の方は、「打ち上げ付きチケット」が購入必要
こっこ

こっこも参加しようかな…!

中村元さんの著書

中村さんの本は、その豊富な経験談だけでも読んでいて楽しいです。わかりやすい言葉で率直に表現されており、気軽に読める本が多いのも魅力ですね。中村さんが撮影したとっておきの動物たちが載っているのもポイントです。

中でも私のお気に入りベスト3をご紹介します。ぜひ一度手にとってご覧ください。

アシカ語を話せる素質

海游社 1995年12月刊 150ページ・1,275円(税込)

古い本ですが、駆け出しの頃の中村さんの勢いが感じられる一冊です。私は海獣の飼育係として初心を忘れた時に、読み返しています(笑)。今は飼育動物との関わり方もだいぶ変わりましたが、こういう時代もあったと振り返りながら…。個人的に好きな点は、水族館を飛び出したフィールドでの写真やお話が結構あるところです。

中村 元の全国水族館ガイド125

講談社 2019年6月刊 単行本(ソフトカバー)224ページ(全カラー)・2,700円(税別)

中村さんの著書の中では最も新しいものになります。規模の小さな水族館もしっかりと載っているので、情報があまりない地方の小さな施設にも行ってみたい方にはおすすめです。私も「次はどの水族館に行こうかな」なんて、この本を覗いて妄想してニンマリとしています。

水族館に奇跡が起こる7つのヒミツ~水族館プロデューサー中村元の集客倍増の仕掛け~

著書 やきそばかおる 編集:稲垣 章 Cllar出版 発売:丸善出版株式会社 2013年8月刊/256ページ/1,800円

動物好きな人にはあまり興味がわかないタイトルかも知れませんが、そういう人間(自分も含めて)に足りない視点ってこういうところじゃないかと、気付かされる一冊です。ついリニューアルした水族館の展示そのものに目が行ってしまいがちですが、その背景にある中村さんの水族館プロデューサーとしての仕事を、マーケティングの観点から解説しいる本です。

まとめ

今回は水族館プロデューサー、中村元さんについての情報をまとめました。多くの人が気がついていないだけで、一度は水族館などで彼の仕事に触れているのではないかと思います。

皆さんどうでしょう、久しぶりに水族館へ足を運んでみませんか?

こっこ

「プロデュース」という視点で見てみると、水族館の違った面白さに気がつけそうですね!

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この記事を書いた人

「動物も人間も幸せに暮らせるようになって、動物園や水族館がなくなったらいいな」って考えてる、少し変わった飼育係。ひれあし担当。

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